竹という材料は、時間の経過と共に美しくその表情を変え、この「侘び寂び」の意識にぴったり合致するため、日本人の生活の様々な場面で広く活用されてきました。 その中でも竹垣は、フェンスとしての機能性だけでなく、日本庭園や家屋の一部を飾る装飾の働きを果たしており、年月とともに色が変わり、青竹の輝きが段々と渋い味のある色へと変化することで、見るものを楽しませます。 竹垣は今から約1300年前、奈良時代に登場したと言われています。 この時代には、竹垣は貴族の家の周りを囲む目隠しの役割をしていました。 安土桃山時代にはお茶文化の誕生とともに、竹垣も大衆に広まっていきました。 日本庭園や家屋には欠かせない存在である竹垣は、適切な竹を見極め、加工する巧みな職人の技術により今も作られており、国内外からの多くの人を魅了しつづけています。長岡京名産の竹を用いた竹かご造り体験
日本文化と竹のつながり
【製作工程】
作る竹垣に合わせ、適切な材料の竹を選びます。
◆竹を曲げる
角度に気をつけながら、狙ったシルエットに芯材を曲げていきます。
この時、芯材が折れないように切り込みを入れていきます。
◆枠を組む
柱と先ほど曲げた竹に穴を開け、受けを差し込み、枠を組みます。
◆竹を編む
竹を約1寸(3㎝)に割り、裏を削ります。竹を並べて、菱を編んで縄を掛け、竹を固定します。この時、菱が均等にならないと、縄の結び目が枠と平行にならず、上や下になくなってしまったりするので、自然な見た目を作るにはコツが必要です。
◆竹を割り、芯材を仕上げる
竹を細かく割り、芯材に巻いていきます。
失敗したら切れてしまうので、竹を割る時は丁寧に慎重に作業します。
◆仕上げ
最初に曲げた竹と柱の竹を、先ほど細かく割った竹で巻き上げて、化粧縄を掛ければ完成です。【職人の技術】
このワークショップを主催する長岡銘竹株式会社は、国家資格や京もの認定工芸士を有する職人が在籍し、皇族の別邸である桂離宮や、京都迎賓館、平安神宮、松花堂庭園、向日市の竹の径などの竹垣も手がける、高い技術力に定評のある会社です。
体験を通して、職人たちが育んできた技術に触れることをぜひお楽しみください。竹かご造り体験サービスプラン
竹かご造り体験 1.5時間 6050円(税込)
※開催場所:ホテルDISCOVER京都長岡京1F『まちバルSUBACO』
※最小催行人数:2名